作業量が増えてくると、外注が選択肢に入ります。ただしこの判断は、費用だけで決めると失敗します

何を外に出すことになるのか

前提として押さえてほしい点があります。モザイクの外注は、未処理の素材を他人に渡すということです。

未処理の素材は、作品の中で最も機微な状態のファイルです。ここを軽く見ると、費用の比較が意味を失います。

判断の軸

費用ではなく、次の4つで考えてください。

1. 量

単発なのか、継続なのか。

継続するなら、自分の手順を作る価値があります。1本目は自分でやる方が遅くても、2本目以降は速くなります。外注は毎回同じ時間と費用がかかります。

2. 納期

外注には、依頼・確認・修正の往復が入ります。作業そのものより、やり取りの時間が長くなることがあります

急ぎの案件ほど、手元で完結する方が読めます。

3. 秘密保持

渡してよい素材かどうか。被写体との取り決めで、第三者に渡せない場合があります。

渡す場合は、書面での取り決め、保管期間、削除の確認までを条件に含めてください。「信頼できる人だから」で済ませないことです。

4. 責任

外注しても、出す責任は自分に残ります

漏れがあったとき、困るのは依頼した側です。外注先に責任を問えても、作品が出せなくなる事実は変わりません。外注しても、確認の工程は自分で行うことになります

3つの選択肢

やり方 時間 素材を渡すか 向いている場面
手作業(自分) 最も多い 渡さない 数分の素材、細かい指定が要る
自動化(自分) 設定と確認のみ 渡さない 継続して作る、量が読めない
外注 依頼と確認のやり取り 渡す 大量、専門的な要求がある

自動化は、外注の代わりというより「手作業の代わり」です。位置を追いかける作業が消えるだけで、設定と確認は残ります。

作業量の内訳は動画のモザイクはなぜ手間がかかるのかにまとめています。

自分でやると決めたら

段取りを決めてしまうのが早道です。設定を毎回同じにして、確認の手順を固定する。それだけで、素材ごとに悩む時間が消えます

外注すると決めたら

最低限、次を取り決めてください。

そして、受け取ったものは自分で通して確認してください。ここを省くと、外注した意味が「作業を減らすこと」ではなく「責任の所在を曖昧にすること」になってしまいます。

判断が付かないとき

まず1本、自分でやってみるのをおすすめします。実際にかかった時間が分かれば、外注の判断材料になります。

やってみないうちは、作業量も、確認にかかる時間も、見積もれません。見積もれないものを外注すると、条件を決められません